何かすでに商売をされて、数年間経ってくると経営方針で悩んだり、迷ったりすることはあるのではないでしょうか。常にそれらのことに心で葛藤しながら、経営をしていることと思います。

もしくは、これから何か事業を始めたい、とか、脱サラで商売を考えて、今まさに様々な可能性を調べているかたもいることでしょう。しかし、具体的に考えれば考えるほど、今の自分には足らない資金の面やスキルなどがあることに気がつき、二の足を踏んでいるかたもいらっしゃいます。

それに、家族や両親も、あなたが商売をすることに対して快く賛成してくれればいいですが。中には理解を得ることが難しく「もし、潰れたらどうするんだ」と潰れたことの心配ばかりをされて、次第にあなたは一度は「やる!」と決めたこととはいえ、自分にその商売が“やりきれるのか”又は、“できるのだろうか”と不安になると思います。

安心してください。このような、悩みや迷いはあなただけはなく、誰にでもあることです。これは、現在雇われて仕事をしていても、自分で会社を興している経営者でも同じことを考えています。

これから、「もっと進みたい」と意志があるのに、なぜか気持ち的な問題がネックになり、前進を妨げられている原因がわかり、周りに惑わされずに邁進できる、としたらどうでしょうか。

このページでは、好調時や不調時になぜか立ち止まり、悩んで迷ってしまう。そのような方に、今している商売に対して「失われたパッションを呼び起こす」または取り戻すことについて新商売論の観点から説明します。

 

何をしたくてその商売を始めたのか

この問いをしてみてください。もし、答えられないようでしたら、気になさらずにそのまま読み進めてみてください。きっと何かのヒントが掴めると思います。

少し話は逸れてしまいましたが本題に戻ります。

人はとにかく忘れやすい生き物です。例えば、お聞きしたいのでしが、過去3日間の夕飯に、何を食べたかパッと言うことはできますか。このように質問をすると、殆どのかたは言えないというか、“覚えていない”のではないでしょうか。なので、あなたが創業時や独立を志していた時のことを忘れていたとしても仕方がないと、私は思います。

ちなみに、人間は何か教えてもらった時から、20分あまり経過すると教わったことの58%程度しか頭に残っていないと言われています。これが1時間経過すると44%になり、1日経つと33%の事しか覚えていないという結果が出ています。(エビングハウスの忘却曲線)

逆に、このように立証までされているので、何をしたくてその商売を始めたのか忘れても仕方がないと言えるでしょう。とはいっても、これで片付けてしまったら、先に進むことはできません。そのようなときにこそ、自分に問いてほしいことがあります。

パッションと意義を探す

あなたが「これからやるぞ!」と思った時の「パッション」「意義」はどこにあり行動してきたのか。を聞いてみてほしいのです。なぜこのように自らの心に問いをするのかというと、悩んだり迷ったりしたとき、あなたを支えるのは、今行っている事業を始めたときの「パッション」や「意義」を感じ経営をしてきたと思います。

それに、今行っていることに悩んだり、迷うと言うことは、商売を始めたときから考えれば、年数が経つほど段々と自分の範疇を超えて、さらにあなたが伸びようとしていることの「証」でもあります。

また、行動をしている過程で目移りしてしまい、周りから見られると右往左往している。つまり、商売を始めた初心を、時間の経過とともに忘れてしまっているだけで、初心に振り返ることができれば今、悩み迷っている原因を見つけ再び進むことができると、私は思うのです。

飲食店で述べるとこうなります。

 

キーワードは熊本にあった

私は、定期的にあか牛の故郷である熊本県を訪れています。何をするために、わざわざ東京から熊本まで行くのかというと、あか牛のことを少しでも知り、触れ合うために行ってます。なぜそこまでする必要があるのか不思議な方もいるでしょう。

日本には「和牛」と呼ばれている牛が4種類います。その中でも人気が高い牛は、あなたもご存知の黒毛和牛です。

言い忘れていましたが、私の肉好きのルーツはフランス修行時代まで遡ります。肉料理の奥深さに触れたのは赤身のお肉でした。当時は赤身のお肉の美味さに驚き、日本に帰ったら「美味しいと思える赤身のお肉を探して料理しよう」という想いがあり帰国しました。

でも、日本国内にある、飲食店のほとんどが黒毛和牛の「サシ」と呼ばれる霜降りの脂をウリにして、「噛まないくらい柔らかい肉」と称して商売をしています。これは余談ですが、黒毛和牛も放牧をして運動をすれば、赤身で美味しいお肉になります。実際に、私も一時期は黒毛の赤身をお店で出していたこともあります。美味しいですよ。

ブレイクスルーを起こす

よく思い返してみると、私が独立開業をした一番の想いは「日本にある赤身の肉を広めよう」から始まっています。一時はお店の経営方針を、どこに向けたらいいのか悩んだ時期がありました。思うように売上が上がらない日々が続き、自分の得意のフランス料理を作り、その時期を乗り切ろうとしていたこともあります。しかし、途中で気がつきます。「なぜこのお店を開業したのか」を自分に問いました。

それから、お店の業績は良くなっていきます。今では、私のお店で出している「和牛赤身肉」を求めて、県外はもとより、遠くは北海道。そして九州の熊本に、若い時出張で行っていた、その時が懐かしいとおっしゃり来店してくれるお客様もいらっしゃいます。

さらに、「和牛で赤身肉は本当なの?」と強い関心と興味を持って来店される方もいます。

このような経験から、一つだけ言える事実があります。それは、商売で悩んだり迷ったりしたらこの商売をすることになった原点を見直すことで、新たな自分の再発見につながり、すでに商売をしているならばブレイクスルーのキッカケになることでしょう。